ムジゲの便り |
還暦を迎えて…九死一生 |
クレト 中村 道生 神父 |
9月4日についに60回目の誕生日を迎えました。九・4日生を韓国読みにするとク・サ・イル・センとなり、九死一生を意味することにもなると韓国の兄弟に教えられました。何とか命を取り留めてまずは良かったねということでしょう。それだからと言うわけではないでしょうがこちらの管区長様をはじめソウルに住む多くの兄弟たちが祝いに駆けつけてくれました。それに、前から一度韓国に行きたいといっていた兄夫婦と、洗礼を授けてくれた鵜野神父様をお呼びできたのは大きな喜びでした。 ミサの時には、韓国の服を着てその上に祭服をはおりました。そして夕食は焼肉の食い放題となりました。食後の祝賀会はエンターテイナー揃いで大いに盛り上がりました。志願者たちのチャングノ舞(太鼓)、カヤグン(琴)ピアノの演奏などに目を見張りました。それに、クイズやアンケート調査というのをやって楽しみます。これは宴会の時の定番の一つで、馬鹿受けしたのを一つ紹介しましょう 志願者12人に尋ねました。飼っていた犬が私になつかなかった理由は? 第3位。毎朝強制的に散歩に連れて行った。 第2位。一度もエサを与えなかった。 そして第1位は犬に『おいしそうだね』といった。 韓国に来てちょうど満5年になりました。それでも言葉の壁はまだ越えられません。もうこれ以上は伸びないのだろうと思っています。それに60になってもこれと言った悟りに達してもいません。挫折感は自分の中で九死まではいったが、まだ一生残っている感じです。『肉から生まれたものは肉であり、霊から生まれたものは霊である』。還暦を迎えていただいたこのみ言葉を心にこめていきたいと思っています。肉を食べようなどと思わずに。 |