小さき兄弟会における生活とミッションの
新しいあり方のガイドライン
ローマ
2014年復活祭
2017年1月改訂版
前 置 き
最も親愛なる兄弟たち、
主が皆さんに平和を与えてくださいますように!
「行って、告げなさい…」(Ite, nuntiate…):復活した主イエスが、マグダラのマリアともう一人のマリアに向けて語られたと聖マタイが福音書で伝えるこのことばは(マタイ28・10)、今日もなお、空になった墓から響き続け、兄弟 であり より小さい者 であるわたしたちに、福音的召命の賜物に新たな確信を持って応えるよう、力強く呼びかけています。「行って、告げるように」との招きは、わたしたちの中に活力と力、責務と創造性を引き起こしながら、わたしたちの生活に、彼と共なる復活を授けます。
この喜びと聖なる新しさの精神をもって、皆さんにこの小冊子をお届けします。これは福音宣教総本部事務局が皆さんすべてにお渡ししたい 生活とミッションの新しいあり方 についてのガイドラインです。この 新しいあり方 は、わたしたちの召命を主からの賜物として受けとめるものであり、本会が今日の世界にその存在を再活性化する責務を実践において表現するものです。
この小冊子の意図は、この 新しいあり方 を、すべての兄弟により多くまたより良く伝え、知ってもらうためです。しかし、とりわけ、委ねられた兄弟のひらめきを識別し、励まし、新しい兄弟共同体の建設に寄り添って、彼らを後援する管区長や分管区長に向けられています。このガイドラインは、皆さん、特に、生活とミッションの新しいあり方 を生きるよう霊感を受けた親愛なる兄弟たちに、支えと共感と、皆さんの心のうちに燃えているものを具体化する上で指針となる基準を提供するためのものです。
福音宣教総本部事務局とこの小冊子を準備した委員会のメンバー:兄弟マッシモ・テドルディ、兄弟アルトゥーロ・リオス・ララ、兄弟アドリアーノ・ブサット、兄弟マリオ・ヴァッカーリ、兄弟ヤコポ・ポッツェルレ、兄弟ジャック・ジョエー、そして草稿準備や制作に携わったすべての方々に心からの感謝を表したいと思います。また、翻訳者たちのおかげで、この小冊子が本会の三つの公式言語だけでなく、フランス語、ポルトガル語、ドイツ語、ポーランド語、クロアチア語でも出版されることに感謝します。
本会内部において、様々な 生活とミッションの新しいあり方 が、かなりの準備と経験の歩みを進めたことは、明白で揺るがない事実です。会憲(第115 条2 項)によって切望された、わたしたちのアイデンティティーとカリスマの新しさに「肉付けを行う」ことは、2009年の総集会によって確信を持って約束されてきました(主のみ言葉を全世界に宣べ伝える、指令 n. 20)。
このガイドラインを皆さんにお渡しするにあたり、わたしは皆さんのすべて、親愛なる小さき兄弟たちに、教皇フランシスコを情熱と熱意をもって見つめるよう求めます。なぜなら、真の 新しい福音宣教者 である教皇に導かれて、わたしたちは、より貧しい者たちと「社会の周辺部」に生きる人々に奉仕するための、教会と世界におけるわたしたちの生活とミッションにとっての常に刷新された福音的様式に出会うことができるからです。
「今おられ、かつておられ、やがて来られる方、万物の支配者」(黙示1・8)の後に従うこの歩みにおいて、イエス・キリストの貧しい御母と熾天使的師父聖フランシスコが、わたしたちに同伴し、支え、わたしたちのために執り成してくださいますように。
ローマ、2014年4月20日
復活の過越祭
兄弟愛のうちに
兄弟 マイケル・アントニー・ペリー
総 長
Prot. 104706